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あんぽん丹についての追記

更新日:10月14日

コシノアウチは茫然とした
申し訳ございません

下巻の作者は十返舎一九ではなく為永春水であることが判明しました

『あんぽん丹』上巻の作者は十返舎一九ですが、『腰痛文学』で掲載した下巻の章「娑婆は沙汰なしの三々九度。騒ぎは腰を抜かした地獄落し」の作者は、為永春水でした。 お詫び申し上げます。


経緯

のどまる堂が出版するにあたり、底本は東京文学社(大正九年)とし、十返舎一九作、タイトルも『あんぽん丹』としました。

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のどまる堂の底本『あんぽん丹』十返舎一九著、東京文学社(大正六年)
のどまる堂の底本『あんぽん丹』十返舎一九著、東京文学社(大正六年)


ところが、全編を製作するにあたり、原本『売色安本丹』を調べているうちに下巻の作者が為永春水であることが判明しました。

同志社大学デジタルコレクション 『戀ハ思按の外慾ハ分別の内氣藥安本丹』より https://dgcl.doshisha.ac.jp/digital/collections/MD00000511/

同志社大学デジタルコレクション 『戀ハ思按の外慾ハ分別の内氣藥安本丹』より
同志社大学デジタルコレクション 『戀ハ思按の外慾ハ分別の内氣藥安本丹』より

同志社大学デジタルコレクション 『戀ハ思按の外慾ハ分別の内氣藥安本丹』より
同志社大学デジタルコレクション 『戀ハ思按の外慾ハ分別の内氣藥安本丹』より


為永春水(ためながしゅんすい)について

寛政2(1790)年生まれ天保13(1843)年没。前半生の経歴は不明。文化末頃から書肆青林堂を経営するが、戯作者を志して、振鷺亭・柳亭種彦・式亭三馬らに入門。 文政2年(1829)年に処女作『明烏後正夢』初編を出版。文政十年頃には戯作者としての地位を獲得するが、合作や謝礼と引き換えに草稿を手に入れ、出版していたものが多い。

wikipediaによれば、曲亭馬琴の作品を無断で再版して作者を怒らせもした。ともありました。


今後の対応について

2刷から修正いたします。

今後、初版を発送する際には、お詫びの冊子を同封いたします。 この冊子には、『あんぽん丹』の上巻第一話にあたる、十返舎一九作を、のどまる堂が翻案したものを掲載しております。

つきましては、こちらの把握しております範囲で、書店様や読者様には、この冊子、または同内容のPDFをお届けし、内容をご確認いただけるように努めます。

お詫びの冊子のPDF版は下記のURLをクリックし、パスワードは本書あんぽん丹のあらすじのページ数(ふたけたの数字)を入力ください。


2025年10月14日更新

お詫びのPDF版はこちらからダウンロードください。

開く際にパスワードが必要です。パスワードは「anpontan〇〇」(〇〇は「あんぽん丹ここまでのあらすじ」のページ数2桁)をご入力ください。


とはいえ、『あんぽん丹』はとってもおもしろいです!

為永春水の「下の巻」は、もう落語。八っつぁんの台詞の中で八っつぁんがご隠居の台詞を口真似しながらしゃべっているそのご隠居の台詞の中で八っつぁんの口真似をしながら八っつぁんの台詞をしゃべるという入れ子でも、まったく違和感ない噺家の芸を思わせるものです。上巻のテイストを保ちながら、非常に俗なしゃべりで、さらにドタバタ劇となっております。




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